最初の話は「異国でのアイデンティティー」についてです。
私は二卵性双生児の弟として、鎌倉・大船で私は産声をあげました。
しかし生まれて半年、父の転勤のため家族でメキシコへ移住します。
首都から車で2時間、クエルナバカという街で、幼少期のほとんどをそこで過ごしました。
周りに日本人はおらず、父の仕事仲間と家族ぐるみで支えながら暮らす毎日。
泥棒に入られるなど、怖い思いも体験しました。
日本人として生まれながら、メキシコしか知らず、スペイン語を話す僕たち兄弟を特に母は「この子たちのアイデンティティーはどこにあるのだろう」と心配していたようです。
私たちのアイデンティティーを確立するために、家では日本語を話し、食事は日本食中心にするなど、日本の文化を大切にして暮らしました。